秋野 |
御社では環境に優しいシステムの普及に取り組んでおられるそうですね。 |
佐藤 |
はい。1つは『フードブライン』でして、車でいうところのエンジンオイルやエアコンのフロンのような役割を持つ循環液の普及活動です。そしてもう1つは地中熱を利用した「地中熱ヒートポンプシステム」の普及活動になります。 |
秋野 |
まずは『フードブライン』の活用法についてお聞かせ下さい |
佐藤 |
| 雪国では駐車場などの地下にパイプを埋め、そのパイプに不凍液を通して燃焼機器で熱を加え、地上の雪を溶かす融雪設備ーいわゆるロード・ヒーティングが必要不可欠で、当社では早くからこの工事を手掛けてまいりました。北海道のように外気温がマイナスになる地域では媒体に水を使うと凍ってしまうので不凍液を使うのですが、
つまりこの不凍液に使う触媒として『フードブライン』が開発されたわけです。従来のブラインには環境を損ねる欠陥が多いという研究結果が出たため、当社では即使用を中止して代替品を模索していたところ、4年前に『フードブライン』と出合うことができました。 |
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秋野 |
なるほど。ちなみにフードとは食品のフードと同義ですか。 |
佐藤 |
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はい。これは岐阜に本社を構えるショーワ(株)さんの現水谷会長が開発された媒体でして、食酢をベースにしており従来のブラインと比較して様々な特徴を有する画期的な新製品なのですよ。 |
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秋野 |
ちなみに従来のブラインにはどういう欠陥があったのでしょう。 |
佐藤 |
例えば地震などの影響で配管が損傷し、ブラインが地中に漏れると環境に悪影響を及ぼします。更に成分が混入した地下水を飲んだ場合の人体の影響も懸念されています。欧米では使用を禁止した国が多いのですが、日本では販売分の回収を義務付けたものの規制が甘く、加えて『フードブライン』の普及率も低いのが現状です。今後は行政も交えて普及活動に取り組んでいきたいと思いますが、行政は前例のないことには消極的です。旗振り役を引き受けてくれたら環境整備も促進されるのですが。 |
秋野 |
一方の「地中熱ヒートポンプシステム」についてもご説明下さい。 |
佐藤 |
| 地盤に直径10pの大きさで深さ100mほどの穴を掘り、その中に樹脂系のU字管を通して地中の熱を取り込むというシステムで、ここでも媒体に『フードブライン』を使います。ヒートポンプを利用するとより大きな熱落差が生じて地中との熱交換が可能になるのですが、つまり暖房時には中から熱をもらい冷房時には室内の熱を地中へ逃がして涼しくするシステムとお考え頂ければよいかと。そうすることで年間を通して安定した冷暖房・給湯が可能になりますす、外気の湿度や凍結・積雪などの影響もありません。北海道電力では暖房用に安い料金での電力供給を行っていますが、「地中熱ヒートポンプシステム」を設置した当社の冬場の電気料金は月平均5,000円
夏場でも1,000円と非常に驚いております(笑)。 |
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秋野 |
省エネ効果も甚大というわけですね。そもそも社長がこの開発に取り組まれたきっかけは何だったのですか。 |
佐藤 |
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当社はもともと住宅設備会社で地元の関連会社さんとの交流があったのですが、中でも本日の取材場所としてお借りした(株)光栄建設さんとは深いお付き合いをさせて頂いており、土屋社長とは環境に優しいシステムとは何かとディスカッションを重ね、その中で北見工大の佐々木教授に共同研究をお願いしようと至った経緯があるのですよ。そして佐々木教授がショーワ(株)さんと共同研究なさっていたことから『フードブライン』の存在を知った次第ですが、お陰様で「地中熱ヒートポンプシステム」の実用化に拍車が掛かりました。 |
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秋野 |
環境・省エネ・安全性ー21世紀に求められる柱を完成されての今後の展望は。 |
佐藤 |
環境改善や地域住民の生活支援活動に取り組もうと、この度地中熱利用研究会を発足させました。『フードブライン』や「地中熱ヒートポンプシステム」に関しては
採用先が増えるほどCO2削減にも貢献できますから、地元の建築・設備・電気など住宅関連業者さんとタッグを組んで、ユーザーさんの利益を第一に考えた活動を展開したいと思っています。 |
秋野 |
素晴らしい取り組みだけに、道内にとどまらず道外へもぜひ活動の場を広げて頂きたいと思います。 |